それは爆買いの中国人も同じ。観光庁の昨年の訪日外国人動向調査によると、中国人のうち約9割が日本にきてショッピングをしたと答えた。しかし、次回の訪日でしたいことを聞くと、ショッピングは約5割にとどまり、代わって「日本の歴史・伝統文化体験」や「四季の体感」が増えた。同庁の担当者は「一度爆買いをした中国人は、次に来たときにもショッピングを楽しむとは限らない」とみる。
PRの成果で数字も好調
そんな外国人を熊野古道に呼び込み、一時的なブームに踊らされない「持続可能な観光地」にしようと取り組むのが、和歌山県田辺市の「市熊野ツーリズムビューロー(TB)」だ。約10年前、市町村合併に伴い5つの観光協会を統合して設立。5年前には観光のPRだけでなく、ツアー商品なども企画する第2種旅行業の資格を取得、観光資源を生かした地域づくりを推進する組織(DMO)となった。
ターゲットにしているのは、以前から目立った欧米豪からの観光客だ。TBでは外国人を登用して英語併記の看板を整備し、同じ「道の世界遺産」であるスペインの「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」と共同のPRを進めるなどした。欧米豪からの観光客をもてなすオリジナルツアーも企画している。