トヨタの一時金も含めた年収ベースの賃上げ率は約3.2%で、幹部は「国が提唱する2020年のGDP(国内総生産)600兆円に向けた取り組みに寄与している」と政府への配慮をにじませる。ただ、日産(約3.6%)を下回る水準で力不足は否めない。
一方、日立製作所やパナソニックなど電機大手も、ベアについて、労組が要求した月額3000円に対し、月1500円を回答し、前年から半減した。
電機大手の労使交渉は要求額の半額に当たる1500円を軸に展開された。労組は2000円への上積みを模索していたが、交渉終盤にトヨタでさえ2000円超のベアは不透明との見通しが伝わり、上積みを断念したとされる。
トヨタの豊田章男社長は回答にあたって「競争力の現状に加え、為替の動向など取り巻く経営環境はこれまでと潮目が変わった」とコメントした。
ベアの“大盤振るまい”を避けることで競争力の維持に配慮した格好だが、デフレ脱却に向けて続いてきた賃上げの流れがストップする懸念も根強い。