連合は18日、2016年春闘の第1次回答集計結果を発表した。全体の賃上げ額は前年を下回るなど、厳しい回答状況となっている。一方、非正規労働者の賃金引き上げは正規労働者を上回っており、連合では今春闘で掲げた「底上げ」が反映されていると評価した。
同日午前10時時点で取りまとめた711組合の定期昇給を含んだ平均賃上げ額は、6341円で前年同時期集計の7497円(798組合)に対して、1156円の減額となった。トヨタ自動車や電機大手などが、賃金水準を一律に引き上げるベースアップ(ベア)を月額1500円とするなど、前年実績の半減で回答しており、その影響が大きいとみられる。
非正規労働者の平均時給は1016円48銭で、昨年よりも4円19銭の上昇となっている。
会見した連合の神津里季生会長は「今後、中小企業や非正規労働者の賃上げを目指す」と語った。今春闘は16日に、自動車、電機、鉄鋼、外食などの大手企業経営側が労働組合の要求に対し、一斉に回答した。