最も注目すべきは、吉野さんのチーム全体の仕事のパフォーマンスが上がるなど、生産性向上の成果が出始めたことだ。「東京にいたときと比べるとお客さんと話をした商談件数は20%アップ、契約金額も31%アップした。生産性が上がっているのは間違いない」
「私以外のメンバーの平均年齢は28歳。みんな単身で3ヶ月間ここで仕事をして期限がくれば東京に戻ります。人が毎月入れ替わっているので、もっと常駐を増やしたいし、現地雇用も進めたい。なんとか今年中に地元から1人採用したいと思います」という。日本法人の社長からは「赴任期限はお前次第」と言われ、早期に帰京する選択肢も与えられた形だが、吉野さんの希望は「出来る限りここにいる」ことだ。
白浜プロジェクトは、「ふるさとテレワークの優等生」と評価されている。総務省情報流通行政局の今川拓郎情報流通振興課長は「良いモデル」と目を細め、5月下旬の高市早苗総務相など、各所から視察団が相次いでいる。今後、どれだけ労働人口を増やせるかは、家族が都会から移り住むさいに気がかりとなる医療や教育などへの不安の解消など、取り組むべき課題も見えてきた。