
20年ぶりに復活した松屋の社内運動会。約1500人が参加する盛況ぶりだった(同社提供)【拡大】
営業部門の藤原大我さん(40)は妻(39)、長女(6)と参加した。当初は「楽しめるか不安もあった」という。だが当日、会場に出向くと、互いに家族を紹介し合える絶好の機会に。「ママさん社員が子供の急病で休むときにも『あの子か』と顔が浮かぶ。今まで以上に配慮し合えるようになった」と社内運動会の効果を実感していた。
企業対抗も
中小企業でも機運は高まっている。イベント企画会社「ベスメモ」(大阪市北区)は26年10月、「よりあい運動会」をスタートさせた。人数を集めにくい中小企業や、大手企業の部署単位で参加を募り、企業対抗で開催するイベントだ。これまでに6回開催し、延べ30社が参加した。
同社の三好光太郎社長(41)は「競技を通じて他社と自社の雰囲気などを比較できる機会になる」と話す。女性社員が多く、歓声も華やかな他社の様子を見て自社の女性社員の比率の低さを痛感し、女性を積極的に採用するようになった企業もあるという。
「運動会で強いチームは、団結して戦略を立てられる、業績の良い会社が多い」と三好さん。「仕事を超え、一体となれるのが運動会の魅力」と話している。