
インタビューに答える連合の神津里季生会長【拡大】
--今春闘の位置付けは
「昨年は『底上げ春闘』を標榜(ひょうぼう)し、物価上昇がない中でもベア実現の成果を得た。この傾向を今年以降に引き継ぐ。この流れが止まってしまえば、再びデフレに戻ってしまう。目新しい取り組みよりも昨年の動きを持続し、底上げを図る」
--経営側はベアよりも年収ベースを強調する
「経団連はベアを『柱の1つだ』としているが、なくてはならない大黒柱であるべきだ。一時金増額よりも、ベアによる月例賃金の引き上げが消費の拡大に効果を発揮することは政府の統計でも明確だ。デフレ脱却に向けた企業の社会的責任を語る以上、年収ベースの引き上げでは、その責任を果たしたといえない。ベアにはこだわっていく」
--中小企業の賃上げも重視する方針だ
「大手が賃上げでデフレ脱却を牽引(けんいん)する以上、中小も駆動力を持って賃上げしなくてはならない。企業取引よって生じる付加価値を大手が中小にも適正に配分し、賃上げの原資をつくることが必要だ」
--米トランプ政権の政策が、春闘交渉をリードする自動車業界に影響する懸念がある
「トランプ政権の影響に限らず、短期的な経営状況の悪化や懸念は、一時金で対応すべきだ」
--長時間労働の是正も大きなテーマになる
「裁量労働制の適用対象拡大などを含む労働基準法改正案には反対だ。過労死の懸念や、ブラック企業による悪用の恐れがある」