学費3000万円「飛び級のススメ」、学生ローン156兆円「豆を食べ1週間」…恐ろし過ぎる“英米大学生事情” (5/5ページ)

 そしてニューヨーク大学の場合、実は“必死こいて単位を早く取れば早く卒業できて学費が浮かせる”ことに気付いた学生が増えていたことに大学側が気付き、今回の措置となったらしいのです。同大学の運営委員会の責任者であるエレン・ショール氏は前述のニューヨーク・タイムズ紙に、既に全体の20%の学生は前倒しで卒業していると明かしています。

 以前の本コラムでもちょこっと触れましたが、米の大学の学費は英どころではありません。例えば、公立である州立大学の場合でも、大体、学費など諸経費含め、年間3万ドル(約340万円)~5万ドル(約560万円)くらいは必要です(ただし州民だともっと安い)。ちなみに私立だともっと高く、例えば、映画学部が世界的に有名な南カリフォルニア大学(USC)だと年間約7万ドル(約800万円)かかります。

 そして米でも多くの大学生が国の学生ローンを借り、卒業後、こつこつ返済していくわけですが、専門サイトによると、今年の2月時点で、その総額は何と1兆3000億ドル(約145兆6400億円)。借り手は計約4400万人で、昨年の卒業生の学生ローンの債務残高は、1人平均3万7172ドル(約416万円)。前年より6%も増えていました。

 “学費は値下げできないが、やる気のある奴は早めに卒業できるようサポートしまっせ!”というこのニューヨーク大学のやり方、実力社会のアメリカンらしい発想ですね。そしてこの措置、米の他大学にも広がりそうな気配といいます。

 日本の大学生の中にも、卒業後の奨学金返済問題などで苦慮する人々が少なくないようですが、将来、英や米のような状況にならないことを祈るばかりです。(岡田敏一)

 【プロフィル】岡田敏一(おかだ・としかず) 1988年入社。社会部、経済部、京都総局、ロサンゼルス支局長、東京文化部、編集企画室SANKEI EXPRESS(サンケイエクスプレス)担当を経て大阪文化部編集委員。ロック音楽とハリウッド映画の専門家。京都市在住。

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