「奨学金地獄」は本当だった! 学生の2人に1人が借金の現実、就職先にも落とし穴? (3/4ページ)

2017.3.25 16:03


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 「入学してくるのは、奨学金合格者として発表したうちの1割ぐらいですが、授業料全額免除ですので入学者は国立大を蹴ったり、レベルの高い私立大を蹴って入学してきていますから、こちらの狙い通り優秀な学生が入学しています」

 最近、増えているのが予約型の給付奨学金制度だ。入学を希望する大学の書類審査を受けて受給資格者になり、合格して入学すると奨学金がもらえる。もちろん、保護者の年収制限はあるが、入試の成績は関係ない。受給資格を得られれば、安心して受験勉強に打ち込めることになる。

 一方、貸与型奨学金制度の中心は国の制度だ。国の奨学金制度を運営しているのは日本学生支援機構(JASSO)だ。その調査によると、2015年にJASSOの奨学金を受けとっている学生は2.6人に1人になるという。大学独自の制度も加えると、おそらく今は大学生の2人に1人が奨学金を利用していることになる。JASSOの奨学金は無利子の第一種と卒業後、有利子になる第二種がある。第二種は最大月12万円まで借りられる。もちろん、他の奨学金制度と併用も可能だ。こうして、奨学金の額がどんどん膨らんでいく。

 今は昔と違い大企業でも破たんする時代だ。給与も年々右肩上がりというわけではなく、能力給の部分も多く、思ったほど上がっていかない場合も少なくない。そのため、奨学金返済に窮する人も出てきている。勤めたところがブラック企業で、辞めたら途端に奨学金の返済に困る人、多額の貸与型奨学金を借りて返済できず、風俗で働く人もいるという。奨学金が払えなくなると、2人必要な親族の保証人のところに請求が行く。しかもすぐに全額返済を求められるシステムだ。自己破産せざるを得ない人も出ている。奨学金を借りる場合、将来の返済計画が大切になってきているといえよう。さらに、親にしても子どもの大学での成績に注意し、就職先をチェックしておくことも必要だ。定職がないと、奨学金返済は厳しいからだ。

真剣に考えて進学すべき時代

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