九州豪雨、死者11人に 2200人避難 多数孤立 救助態勢1万2千人に増強

えぐられた道路を歩き、捜索に向かう消防隊員ら
えぐられた道路を歩き、捜索に向かう消防隊員ら【拡大】

 九州北部では7日も局地的に非常に激しい雨が降った。福岡、大分両県の被害は拡大、福岡県朝倉市で新たに4人の遺体が見つかり、死者は計11人となった。両県の988世帯2200人が避難。交通の寸断などで20カ所近い集落が孤立している。政府は同日、警察、消防、自衛隊などによる救助態勢を7800人から1万2千人に増強したが、被災から3日目になっても被害の全容は明らかになっていない。

 北九州市は一時、約2万3千世帯、約4万9千人に避難指示を出した。福岡、大分、熊本3県の避難指示も継続している。福岡県内では朝倉市や東峰村で孤立状態が続いている。

 菅義偉官房長官は7日の記者会見で、避難者数が福岡県で516世帯1540人、大分県で275世帯671人に上ると述べた。

 福岡県によると、午後3時現在、家屋被害は216件、道路の被害は92件、橋の被害は17件、河川被害は39件。

 被災地は大量の水や土砂に覆われ、捜索が難航。災害現場での生存率が急激に下がる「発生後72時間」が迫る中、安否確認や救助活動に当たっている。

 大分県によると、7日午前、大分県日田市の川岸で高齢女性の遺体が見つかった。上流で6日に発見された男性(70)の妻の可能性があり、県警が身元を確認している。

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