転職面接で「具体的に話す人」の落とし穴 面接官との間に生じる“2つのズレ” (1/4ページ)

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 【藤田尚弓の最強の話し方】 気持ちがうまく伝わらない。悪気はないのに相手を不快にしてしまった。皆さんも、そんな経験はありませんか? この連載ではコミュニケーション研究家でアップウェブ代表取締役の藤田尚弓が、ビジネスシーンをより良く切り抜ける「最強の話し方」をご紹介していきます。

 第6回は、転職のときに気をつけたい話し方。春の新年度を控え、一年の中でも2月は転職活動が最も活発になるシーズンです。今でなくともいつか転職したいという人も多いでしょう。面接官に与える印象はちょっとした言い回しがカギを握り、ほんの少しの差が採用の成否を占う決定打となってしまいます。転職対策サイトでは教えてくれない、面接での「最強の話し方」を確認しておきましょう。

◆受け答えの準備だけでは不十分?! 選ぶ言葉と印象の関係

 面接官の質問にどう答えればいいのか。そのノウハウを紹介するサイトはたくさんあります。転職活動をする人は当然ながらそういったサイトを参考に対策をしていることでしょう。

 しかし、面接というのは、限られた情報から印象を形成し、その印象をもとに判断をする傾向が強くなる典型的なシチュエーション。質問への回答だけでなく、どの言葉を選ぶかが非常に重要なのです。

 例えば、休日に何をしているかと訊かれたとしましょう。寝ていることが多いという場合でも、謙遜して「ごろごろしています」と答えるのはNGです。この言い回しでは怠惰な印象が形成されてしまいます。

 選ぶ言葉を変えて「月曜に備えて身体を休めるようにしています」と答えた場合はどうでしょうか。同じことを伝えても印象が変わるのがおわかりいただけると思います。

 想定質問への答えを準備するときには、一歩進んでどんな言い回しを選ぶかということも考えましょう。同じような回答でも、受かる人と断られる人がいます。その違いの一つが、選んだ言葉による印象なのです。

実績を伝えるときの落とし穴