ヘルスケア

東大が調べてわかった老いの入り口 滑舌の悪い人は“死亡リスクが2倍”のワケ (4/4ページ)

 ひとりで食事をする回数を減らすことも大切

 さて、こうした大切な口腔機能を維持する方法は次の5つです。

 (1)しっかり噛んで、しっかり食べ、低栄養を防ぐ。

 (2)歯ごたえのある食材を意識して取り入れる

 (3)かかりつけの歯医者を持ち、定期的にチェックしてもらう。

 (4)継続的に運動をしたり、こまめに体を動かして筋力を保つ

 (5)ひとりで食事をする回数を減らす。

 最後の(5)を唐突に感じる方がいらっしゃると思います。しかし、人と一緒に食事をしながらおしゃべりを楽しむことは、幸福感にもつながりますし、「食力」の維持を多いに助けてくれます。1日1回以上は、だれかと一緒に食事をすることがフレイル予防になるという調査結果も出ています。

 友達同士でカラオケに行くのも立派なオーラルフレイル対策。家族や友達と早口言葉を競い合うのもいいでしょう。

 人との関わりを増やすことは、オーラルフレイルの予防にとても役立つことが「柏スタディ」でわかってきたのです。

 飯島 勝矢(いいじま・かつや)

 東京大学高齢社会総合研究機構教授。医師、医学博士。

 東京慈恵医科大学卒業後、千葉大学医学部付属病院循環器内科入局。東京大学院医学系研究科加齢医学講座講師、米国スタンフォード大学循環器内科研究員等を経て、現職。内閣府「一億総活躍国民会議」有識者民間議員。著書に『東大が調べてわかった 衰えない人の生活習慣』(KADOKAWA)

 (東京大学高齢社会総合研究機構教授 飯島 勝矢)(PRESIDENT Online)

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