正規雇用か否かに関わらない公正な待遇の確保の要請によって、同一労働であれば、原則として、同様の賃金水準の支払いや昇給をすることになる。通勤、住宅、精勤などの各種手当も差別的取り扱いは許されないし、社員食堂や保養施設の利用などの福利厚生も不合理な差別は許されない。
このため人件費が増大し、それに伴って営業利益も悪化することになりかねない。この法律では、企業は2020年4月(中小企業は21年4月)までに、有期雇用労働者の均等待遇に関する規定を整備しなければならないことになっているが、最近、最高裁は、同一労働であれば同一待遇であるべきだという趣旨の判断をした(ハマキョウレックス事件、長澤運輸事件)。
同一労働を差別的に取り扱うのは労働法制との抵触関係だけでなく、法の下の平等を定める憲法14条の趣旨からも非合理だからである。最高裁がこのような判断をしたことによって、法律の施行期間前であっても労働者から不公平待遇について、訴訟を提起されると企業側が敗訴するリスクがある。企業は早めに給与体系を含む待遇の全体像について、法令違反にならないように準備をする必要がある。