映画やVシネマの「難波金融伝 ミナミの帝王」などのヒットシリーズで知られる俳優、竹内力さん(55)。子供時代、勉強嫌いで成績はふるわなかったが、父、守人さんから「勉強しろ」と強制されたことはなかった。
「習字とそろばんだけは行っとけと言われたけど、それ以外で何かをしろと言われたことがない。おやじはものすごい優しい人。よく叱られて、げんこつを作ってコラって言われたけど、実際にたたかれたことは一度もなかった。兄と妹の3人きょうだいの真ん中ということもあるのか、オレはいい意味で放っておかれて、何でも自由にできた」
大工で手先が器用だった守人さんは釣りが好きで、イカ釣り用の疑似餌も手作りしていた。木を削ってやすりをかけ、魚の形にして、と手間と時間がかかる作業だ。守人さんの疑似餌はよく釣れると評判になり、釣り具店から注文を受けるほどだった。手先が器用なのは力さんも同じで、中学時代に夏休みの自由工作の作品が九州地区で銀賞を取った。