iPS角膜移植、厚労省了承 大阪大、6月実施へ (1/2ページ)


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 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から目の角膜の細胞を作り、角膜が濁る病気の患者に移植する西田幸二大阪大教授らの臨床研究について厚生労働省の部会は5日、計画の実施を了承した。近く厚労相が正式に承認する。6月にも移植を行い、iPS細胞を使った世界初の角膜移植の臨床研究となる見通しだ。

 角膜は目の中央にある直径約11ミリ、厚さ約0.5ミリの透明な膜で、物を見る際のレンズの役割を担う。けがや病気で損傷すると、透明さを失って視力が低下したり、失明したりする。

 計画によると、臨床研究は角膜の最も外側にある上皮という部分が濁る「角膜上皮幹細胞疲弊症」で、視力を失った20歳以上の患者4人が対象。安全性と有効性を確認する。大阪大が学内審査を経て1月、厚労省に承認を申請していた。

 拒絶反応が起きにくい免疫タイプの健常者の血液から京都大が作製、備蓄しているiPS細胞を使い、大阪大が角膜の細胞を作製。培養・増殖して厚さ0.05ミリのシート状に加工し、濁った上皮を除去した跡に移植して視力を回復する。

 従来の治療法は死亡した人から提供された角膜の移植だが、拒絶反応が起きることが多い上、提供者不足で移植を受けにくいなどの課題があった。iPS細胞の使用で、こうした問題を解決できるとみている。

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