「××離れ」とは真逆 都心で急増する“金遣いの荒い若者”の正体 (1/5ページ)

「××離れ」とは真逆の若者の存在感が増している

 日本は格差社会です。そう言っても、同意する人は少ないかもしれません。たしかに1990年代後半に出てきた「格差社会」という言葉は、最近あまり聞かなくなりました。しかし、SMBCコンシューマーファイナンスの調査によると、30~40代の23%が「貯蓄0円」だといいます。格差は存在します。ただ、見えづらくなっているのです。

写真はイメージです(写真=iStock.com/bernardbodo)

写真はイメージです(写真=iStock.com/bernardbodo)

 2013年10月、私は『さとり世代 盗んだバイクで走り出さない若者たち』(KADOKAWA)という著書で、不況下の日本しか知らないため消費意欲に乏しい若者を「さとり世代」と名付けました。実際、「若者のクルマ離れ」「お酒離れ」「海外旅行離れ」など、ここ数年「若年消費が減退している」とよく聞かれます。

 しかし現在、景気は回復基調にあります。若者の就職率は年々アップして、2018年の有効求人倍率は1.61倍。これはバブル期のピークである1.46倍を越える「超ウルトラ売り手市場」です。「少子化×労働力不足」によって、働き手としての若者たちは「金の卵」化しました。一部の若者は昔ほど「窮乏」していません。

消費意欲が旺盛な若者「アクティブ・ミレニアルズ」

 そんななか私は、ここ1、2年で、消費意欲の高い若者の存在感が高まっていることに気づき、彼らを“アクティブ・ミレニアルズ”と名付けました。“ミレニアルズ”とは、主にアメリカで言われているミレニアルズ世代(1980~2000年初期に生まれた若者たち。多感な時期からIT、SNS、スマホなどに慣れ親しんでいるため、デジタルネイティブとも呼ばれる)のことです。

 アクティブ・ミレニアルズは「さとり世代」とは対照的に、消費意欲が旺盛で活動的(アクティブ)です。そのおおまかなイメージは「東京の大企業に勤める20代で、年収の中心帯は600万円から800万円」といったところ。転職サイト「doda(デューダ)」の調査によると、20代の平均年収は346万円で、600万円から800万円はたった2.8%(600万円以上すべてでは3.4%)ですから、かなりの高給取りということになります。

図表=転職サイトdoda「平均年収ランキング」より編集部で作成

図表=転職サイトdoda「平均年収ランキング」より編集部で作成

 そこで私は、アクティブ・ミレニアルズに該当する24~30歳の社会人男女16人を4グループに分け、それぞれ3時間を超えるグループインタビューを行いました。彼らの職業は銀行、証券、保険、商社、IT、広告代理店など。一般企業を勤務を経て父親の経営する会社に入社した男性や、アナウンサーを目指して芸能事務所に所属している女性もいました。今回は、この調査からわかったアクティブ・ミレニアルズの「4つの特徴」をお伝えします。

 なお、彼らがどれくらいの金銭感覚を持っているかの目安としては、以下の発言からうかがい知れるでしょう。

「普段使ってもいい1回の食事代上限は3万~3万5000円」(証券・男)

「恵比寿の16万円のマンションに独り暮らし」(IT・男)

「40代で年収550万円より下の人は、自分の周囲にいない」(広告代理店・女)

「今は年収1000万円。いずれ1億は行きたいが、サラリーマンでは無理なので、会社を辞めて起業したい」(広告代理店・男)

 日本のサラリーマンの平均給与からはかけ離れた金銭感覚と言うことができると思いますが、「自分の周囲にいない」という発言からも、日本が欧米のような階級社会に向かいつつあることを示していると言えるかもしれません。

タバコ、車、時計に金を使う