配信停止、過去作封印、店頭から回収…ピエール瀧被告の出演作、相次ぐ自粛に波紋 (3/3ページ)

ピエール瀧被告=3月13日午前、東京都千代田区(佐藤徳昭撮影)
ピエール瀧被告=3月13日午前、東京都千代田区(佐藤徳昭撮影)【拡大】

 3月26日には、薬物などへの依存症問題に取り組む市民団体が「社会的に抹殺されるという恐怖感があおられ、相談につながる勇気を阻害する」として出演作の公開自粛を中止するようNHKなどに要求。議論はますます広がりそうだ。

 米エンタメ界 自粛なし

 エンターテインメント業界の規模が大きい米国では、薬物事件を起こしたミュージシャンや俳優の作品が公開自粛となることはほとんどないとされる。人気歌手、ブルーノ・マーズは2010年にコカイン所持で逮捕されたが、作品の発売中止などの措置がとられることはなく、今も音楽界の第一線で活躍している。人気俳優のロバート・ダウニー・Jr.も01年にコカイン所持で逮捕された経歴などがあるが、出演していた人気ドラマ「アリー my Love」を降板しても、出演場面カットなどにはならなかった。

 今回の逮捕についても、同国資本の動画配信大手「ネットフリックス」や「アマゾンプライムビデオ」などでは、ピエール瀧被告の出演作品の配信を続けている。