株・投資

《特別編》老後2000万円問題に向き合う 資産運用系フィンテック10選(前編) (3/5ページ)

甲斐真一郎
甲斐真一郎

老後資金は「資産運用」で何とかまかなっていける?!

 ここからがいよいよ本題になりますが、「資産運用」は僕自身のビジネス領域でもあるので、ポジショントークにならないように気をつけながらなるべくニュートラルなスタンスで説明してみます。

 「資産運用」という言葉は、実は多くの人にとって馴染みがないかもしれません。しかし、お金を増やすということに関しては、極めて大切な考え方になると思っています。

 僕は本気で、これからの時代は、老後資金は自ら資産運用することでまかなうべきという考えの持ち主です。

 では、資産運用とは何なのか。もしも、「資産運用の王道は、どんなものになるのでしょう?」という質問を資産運用初心者から向けられたら、僕はその答えとして「資産運用の王道は、長期・積立・分散の投資です」と答えることになると思います。その心は、「長期・積立・分散」を意識した投資、資産運用ができれば、複利の力と、分散の効果によって、相対的にリスクを抑えつつ効率的にお金を増やすことを期待できるからです。

 複利の力というのは、端的に言えば、元本が雪だるま式に大きくなっていくことです。つまり、最初は小さな雪玉でも、雪上に転がしていくことで、表面に雪が付き表面積自体が大きくなる。そして、しばらくすると大きな雪玉に変わる。当然、付着する雪の量が増えていけば、さらに付着する雪は増えていくわけです。

 この雪だるまになぞらえて考えると、元本(小さな雪玉)に利息(付着する雪)がつき、元本(表面積)が増えた状態で、さらにそこに利息(付着する雪)がついてくる。すると、運用する額も増えていき、さらに利息が増えるスピードが増していく。これが、複利の力(雪だるま式)になるわけです。

 つまり、長期的に投資対象と投資時期を分散させながら複利の力を活かすことで、資産の増加を期待するのが「長期・積立・分散」投資の基本的な考え方です。

 一般的に、この長期・積立・分散を活用した投資方法は、比較的効率が良いとされており、かつシンプルで簡単な投資方法として知られています。

 「長期・積立・分散の資産運用、投資」などと言われると難しそうに聞こえるかもしれません。

 しかし、これを多忙な現代人(特に働く現役世代)が行うのは、みなさんが想像するよりもずっと簡単なことなのです。なにせ、現代は、フィンテックサービスが溢れる時代ですから。

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