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怪談ツアーで猛暑吹っ飛ばせ 東京湾クルーズで夜景も堪能

 夏の風物詩といえば、花火、風鈴、海、かき氷…。挙げればキリがないが、日本の夏といえば「怪談」だろう。「お岩さん」など怪談話を聞くと背筋が凍る感覚に包まれる。連日続くうだるような猛暑を吹き飛ばそうと、東京観光でおなじみの「はとバス」が開催している人気の「怪談ツアー」を体験してみた。おはらいから行う本格的なツアーで、オカルト好きな記者も終始ヒヤヒヤだった。(斎藤有美、写真も)

 夜の川に船を浮かべて怪談はいかが-。はとバスは、東京都内の心霊スポットなどを回り、最後は船上で講釈師の怖い話で締めくくるツアーを夏限定で開催。毎年大変好評で、猛暑だった昨夏には200人以上が参加した。中にはリピーターや、一人で参加する女性もいるそうだ。

 まず向かったのは、四谷怪談の主人公、お岩さんゆかりの四谷於岩稲荷(おいわいなり)田宮神社(東京都新宿区)。ここで、乗務員や講釈師らバスツアー関係者が集まり、おはらいをするためだ。

 かつては、怪談ツアー運行時に体調不良を訴える社員もいたとか。それからはツアーが無事に運行できるよう毎年行っているそうだ。神主さんが一人一人の名前を呼び、丁寧におはらいが行われた。

 そこからバスで日本橋桟橋に移動。船に乗り、いよいよ1時間半にわたる“怪談クルーズ”が始まる。ゆったりとした川の流れに揺られて、とてもいい気持ち。日本橋川や隅田川から眺める夜景を添乗員の解説を聞きながら堪能した。スカイツリーはもちろん、ビル街やマンション群もきれいに見える。

 この船旅が怪談クルーズであることを忘れた頃だった。船は日本橋川に架かる湊橋の下に止められた。あたりは真っ暗。ここで添乗員から講釈師にバトンタッチ。暗さに緊張感が高まる。

 船に据えられた高座から、講釈師の神田春陽(しゅんよう)さん(48)が、張りのある声で語り始めた。記者も固唾をのんで聞き入る。この夜、神田さんが語ったのは「牡丹灯籠(ぼたんどうろう)」。有名な「お札はがし」の話だ。

 身ぶり手ぶりを交えた落差をつけた話し方にヒヤヒヤさせられる。カメラを持っていた手に汗がにじむ。そしてクライマックスは…。参加した人物だけが味わえる特権だ。

 神田さんは「おもしろ楽しく怖く話せるようにしています」と話した。はとバスはお寺や車中で怪談を聞くツアーを平成11年から実施しているが、酷暑の中、風情を楽しみながら涼んでもらおうと、25年からこのクルーズツアーを始めた。現在までに1500人以上参加している。

 はとバスの広報担当者は「マニアじゃない方でも気軽に参加して、夏の暑さを吹き飛ばしてほしい」とアピールしていた。

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