地銀はフィンテックで息を吹き返す?
人口減少、高齢化などにより収益力の落ち込みが囁かれ続けている地銀ですが、地域経済の活性化や地方創生のためには、地銀の再生は不可欠な課題です。地元企業を支えて、地域経済を活性化する大事な役割を担っている地方銀行という存在は、僕たちが考える以上に重要な存在なのかもしれません。
「地銀再編」「収益の先細り」など、マイナスのニュースが多い中で、本当の意味の地域創生を考えることは、きっと簡単なことではないでしょう。しかし、新しいヒト、モノ、カネの流れを生み出す場を、テクノロジーの力を用いてスマホの中に創れてしまう時代でもあります。
地銀は地域に深く根ざしていて、各地の企業と個人への地方密着型のサービスを提供してきた長い歴史があります。預金、資産運用、地場企業への融資、保険、住宅ローンなどの金融サービスはもちろんのこと、地域活動、地場復興、街おこし、街づくりという地域活動にも大きな影響を与えてきているはずです。そんな地銀が、最先端のフィンテックと交わることできっと新しい何かが生まれると僕は確信しています。
地域の企業との強い繋がり、地元の人々からの厚い信頼を長い年月をかけて積み重ねてきた地銀が、ローカルに特化したデータなどを活かすことで、様々な未来図が描ける余白は、多く残されているのではないか。僕には、そんな風に思えるのです。
【フィンテック群雄割拠~潮流を読む】は甲斐真一郎さんがフィンテックと業界の最新事情と社会への影響を読み解く連載コラムです。更新は原則隔週火曜日。アーカイブはこちら