気象予報士として「NHKニュース7」の気象キャスターを務め、現在は女優、コメンテーターとしても活躍する半井小絵さん。バレーボール実業団の元選手で、都市対抗戦に出たこともある父、俊明さんには子供の頃、よくバレーを教えてもらった。
「父は子供相手にも手を抜かないので、地面すれすれに打ってきたり、レシーブの練習で手がみみず腫れになったりしたこともありました。かなりのスパルタだったと思います」
「口数が少なかったので怖いとも思っていました。今なら父なりの愛情で接していたんだと思えますが」
小絵さんは、日本銀行に就職し、総務や秘書などの内部管理の担当となったが、金融の専門家とともに働く中で、自分も専門的な仕事をしたいと考えるように。2年間、専門の学校に通い、4回目の試験で気象予報士の資格を取得した。
「母方の祖母が昭和9年の室戸台風の被害に遭い、小学校の校舎倒壊で多くのお友達を亡くしてから災害を非常に恐れていたんです。一緒に雨戸を閉めたり、雷の光を遮るため暗幕を張ったりして子供のころから気象には敏感で関心がありました」
俊明さんは、小絵さんが安定した職を捨てフリーランスの気象予報士として働くことに反対したが、小絵さんはその心配をよそに、自ら選んだ道を歩んだ。平成14年から9年間にわたってNHKの気象キャスターを務め、人気を博した。
子供時代から成長するにつれ、俊明さんとは会話が少なくなっていった小絵さんだが、活動の幅を広げ、水着の写真集を出したときには、家族が心配する中、俊明さんだけは「ある意味では、芸術だ」と言ってくれたという。その話を母から聞かされ、心を動かされた。「とても感動したし、ありがたいと思いました」
27年から小絵さんが政治や外交、安全保障問題などを議論するインターネットのテレビ番組「虎ノ門ニュース」に出演するようになってから、再び父と娘の距離は急速に縮まった。
「父は昔から政治や外交などの関心が高かったんです。そういうことに関心がなかった私が、番組をきっかけに関心を持つようになってから、帰省したときなどは父とも政治の話で盛り上がるようになりました」