青空に映える
大学で政治学を専攻していたこともあり、しゃれで名付けた愛好家団体「日本給水党」を結党し、党首に就任。休日になると給水塔の観賞旅行に出かけては、写真を撮り、ブログに掲載するようになった。
こだわりは天気のいい瞬間に撮影することだ。天気予報や交通機関の時刻表とにらめっこしながら、最適な時間帯を選んで現地に赴く。それでも行って初めて塔自体がなくなっていることが判明することも。有名な建築物とは異なり、役目を終えると人知れず取り壊されるのも給水塔の宿命という。
「次は『会えない』かもしれない。だからこそ、しっかりと記録しておこうという気持ちになります」
これまで訪れた給水塔は北海道から沖縄までの約700基。昨年10月には、記録をまとめた「団地の給水塔大図鑑」(シカク出版)を出版した。
「できるだけ多く回ろうとスケジュールをみっちり入れてしまうので、余裕がない旅ばかりしています」。それでも、今後も全国を回る予定だ。