ヘルスケア

マウス1カ月「きぼう」で飼育 宇宙滞在、生殖影響せず

 国際宇宙ステーションにある日本の実験棟「きぼう」で約1カ月間飼育した雄のマウスを地球に帰して調べた結果、宇宙滞在による生殖機能への影響はなかったと、大阪大微生物病研究所の伊川正人教授(生殖生物学)らのチームが24日、発表した。宇宙滞在が哺乳動物の生殖器官に与える影響について明らかにしたのは世界初としており、人類が宇宙旅行をする際などの基礎的な知見になりそうだ。

 チームは、倫理面やプライバシーの問題などから人での同様の研究報告はないと説明しており、成果は英科学誌電子版に24日掲載された。

 宇宙では無重力や強い放射線、精神的なストレスなどさまざまな影響が及ぶ。伊川教授は「何か影響が出るかもしれないと考えていたが、予想外だった。雌の生殖能力への影響や宇宙で妊娠、出産できるかどうかが今後の課題だ」と話している。

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