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新型スカイラインは日産ブランドを救えるか? いつしか迷走の象徴に (1/3ページ)

木下隆之
木下隆之

 注目点は「宗旨替え」

 第13代目のスカイラインがマイナーチェンジを受けてこの秋に誕生する。現行モデルのデビューは2013年11月だから、そろそろ新鮮味が薄れてきたころ。日産は低迷する業績回復のカンフル剤として、約6年も経過したスカイラインをリニューアル。様々な技術投入という大ナタを振ったのである。

 今回の注目点は、「宗旨替え」である。インフィ二ティブランドを改め、ニッサンブランドに“里帰り”したことに驚きを隠せない。

 そもそもスカイラインがインフィニティだったことを知る人がどれだけいたのかも怪しい。それもそのはずで、スカイラインはもともとプリンス自動車の主力車種だったものの、日産に吸収合併されたのを機にニッサン・スカイラインとなり、それ以来長きに渡って人気モデルでありつづけた。それがあるとき突然に、北米で展開していた高級インフィニティブランドのバッジを、日本でもかぶることになった。戸惑ったのは僕らではなく、当のスカイラインだったことだろう。それもつかの間、またまた日産ブランドに里帰りなのである。ブランド戦略なきブランド。いつしか日産迷走の象徴になってしまった。

 そもそも、インフィニティが国内展開されていたことすら浸透していない。トヨタがアメリカで生み育てた高級レクサスブランドを日本で展開し成功させたのは、緻密な戦略とブランドへの愛情があったからだ。それとは対照的に日産は、ブランドを安易に扱った代償が残る。日産のブランド戦略の迷いが、スカイラインにのしかかってしまった構図だ。

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