教育、もうやめませんか

質問「小学生の我が子を将来貴校に預けるために何をさせておけばよいですか」 (2/2ページ)

野村竜一
野村竜一

 これから求められる人、活躍する人、いやもっと言えば幸せに生きていける人というのは、自分の人生を自分で決められる人だと信じている。悲しい現実ではあるが、自分の人生を自分で決められるのは一部の人間であり、他の人と代わりが効かない人に限られる。他の人にはできないことができる、他の人が考えないことを考えられる、この力を身に着けるのが幸せになる方法だと思っている。「人と違うことをする」、正確には「人と違っても恐れない」、これこそManaiが、Manaiへの参加を希望する生徒に求めることだ。

「人と違うこと」を実践する身近な方法

 小・中学生にとって「人と違うこと」をやるというのは、国語・算数・理科・社会の勉強をそこそこに切り上げ、自分の興味対象である分野にとことん注力するというような大きな行動に限らない。周囲と意見が合わない時に自分の意見を表明したり、自分の習慣が周囲から見るとヘンテコなものだろうとそれを変えずにいたり、そんな小さなことで構わない。「自分はこうだから」と思えることこそが、不要な同質化を避ける確かな方法だ。

 ではどうすれば「人と違うこと」ができるのか。どうすれば人と違っていても恐れず「私はこうだから、いいの」という態度でいられるのか。もちろん、周囲との関係性もあり同質化を避ける労力が大きいことは理解できる。しかし、明日からすぐにできる大事なことがある。

 他人のぶっ飛んだ考え方を尊重するということだ。自分のぶっ飛んだ考え方を殺さずに持ち続けるために、実はそれこそが大事なことだ。周囲の多様性を尊重できなくては、自分の中に生まれた多様性を守ることはできない。

 まずは手始めに周囲の“ヘンテコさん”を嘲笑するでもなく遠ざけるでもなく否定するでもなく、尊敬することから始めてみてはいかがだろうか。「あいつヘンだよね、ちょっと痛いよね」ではなく、「あいつヘンだよね、そう、だからすごいよね」と自然と思えることがまずは出発点だ。


 Manaiでは、小・中学生向けのプログラムとして「Manai Junior」を開始します。「もっとサイエンスに詳しくなりたい」「研究に没頭したい」「研究を手伝ってくれる人が欲しい」そういう生徒を求めています。

野村竜一(のむら・りゅういち)
野村竜一(のむら・りゅういち) エデュケーションデザイナー
Manai Institute of Science and Technology代表
1976年東京都生まれ。東京大学卒。NHK、USEN、アクセンチュアを経て「旧態依然とした教育が人の学びを阻害している。学びをアップデートさせたい」との思いから起業。サイエンスに特化したインターナショナルスクール「Manai Institute of Science and Technology」を開校した。「サイエンスを武器に世界中で夢をカタチにし、課題を解決できる」人物の輩出を目指す。論理的思考力養成の学習教室「ロジム」も経営。

教育、もうやめませんかは、サイエンスに特化したインターナショナルスクールの代表であり、経営コンサルタントの経歴をもつ野村竜一さんが、自身の理想の学校づくりや学習塾経営を通して培った経験を紹介し、新しい学びの形を提案する連載コラムです。毎月第2木曜日掲載。

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