近鉄グループホールディングス傘下の近鉄・都ホテルズ(大阪市天王寺区)は改装工事を進めている京都市東山区のウェスティン都ホテル京都について11月27日から順次、客室の大半やレストラン・バー5店舗を相次ぎリニューアルオープンすると発表した。ホテルの建設ラッシュが続く京都市内で超高級ホテルとして生まれ変わり、国内外の富裕層らの利用を狙い、他社と差別化を図る。
客室は2月から先行営業してきた東館の92室に続き、11月に東館と本館の計161室の営業を始める。
ホテルの客室数は改装前の499室から266室へ減らし、提供する客室の平均面積を改装前の約35平方メートルから約50平方メートルへ拡張。ベッドルームとリビングルームが分かれたスイートルームの提供が大半となる。
販売価格(2人の1泊1室料金、税抜き)は、最も客室が多いジュニアスイート(広さ50平方メートル~)が13万円からの提供。最も安いスーペリア(同28平方メートル~)が6万円とし、富裕層を主要顧客層に見据える。
一方、レストラン・バー5店舗は、京都市街の景色を楽しみながら、京都産の野菜や魚介類などをブッフェ形式で楽しめるレストラン「洛空(らくう)」をはじめ、ミシュラン二つ星シェフのドミニク・ブシェ氏が監修するフレンチ、鉄板焼きの各レストラン、ピアノ生演奏を楽しめるバーなどを開く。
ホテルは11月でほぼ改装が終わるが、来年春の創業130周年に合わせ、改装工事が残る和室客室やチャペルの改装、温泉付きスパの新設などを行う予定。
京都市内で会見したホテルの伊東直人マーケティング部長は、超高級ホテルが少ないとされる京都市内で「高級ラグジュアリーホテルとして、さらなる飛躍を目指す」と話した。(西川博明)