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死亡率全国ワースト4 うどん前の「大豆ファースト」で香川県民の血糖値抑制

 香川県内のうどん店で、うどんの前に大豆を食べる「大豆ファースト」プロジェクトが始まった。大豆を食べてからうどんを食べると、食後の血糖値の上昇を抑える効果があることが検証実験で確認されたという。食品メーカーの「フジッコ」(神戸市)が、うどん店を展開する2社と連携し、県内の計3店舗で大豆メニューを販売。「うどんをよく食べ、糖尿病リスクを抱える香川の人の食生活に貢献したい」としている。

 糖尿病、うどんが影響?

 県庁近くにあるうどん店「こだわり麺や高松店」(高松市)。トレーを持って列に並ぶと、大豆の小鉢が目に入った。大豆には山芋、梅、大根おろしのいずれかが日替わりでトッピングされる。

 同店を運営するウエストフードプランニング(香川県丸亀市)の小西啓介社長は「手にとってもらいやすいよう、あえて(サイドメニューの)天ぷらの手前に大豆を置いた」と明かし、「『うどんの前に大豆』という食べ方が徐々に広がっていけば」と話す。

 大豆の販売は大豆ファーストプロジェクトの一環で、同店のほか宇多津店(香川県宇多津町)でも実施。売れ行きによっては販売継続や提供店舗の拡大も検討するという。

 “うどん県”を名乗るだけあって香川県民のうどん好きは有名だ。総務省の平成30年家計調査によると、高松市の「日本そば・うどん」(外食)の年間支出額は1万4342円で全国トップ。全国平均(6164円)の2倍を超えた。もちろん「生うどん・そば」(購入)も全国一だ。

 その一方で健康に関する気になるデータもある。29年の糖尿病の死亡率は全国ワースト4位。糖尿病の原因は、肥満や食べ過ぎ、運動不足などとされるが、「近年、死亡率が比較的上位で推移しており、『うどんをよく食べる影響では』という声を聞く」(県健康福祉総務課)という。

 実験で食後の血糖値の上昇抑制

 プロジェクトは、こうした香川県民の健康づくりを支援するのが狙いで、フジッコの呼びかけに応じた「こだわり麺や」2店と「はなまるうどん」1店が参加している。

 一方、フジッコによると、検証実験では、大豆が食後の血糖値を抑制する効果が明らかになったという。

 検証実験は今年7月、26~55歳の健康な男女6人ずつ計12人を対象に実施。(1)うどん(ぶっかけうどん390グラム)のみ(2)野菜サラダの後にうどん(同)(3)蒸し大豆の後にうどん(同)-を食べてもらい、食後の血糖値の推移を比べた。その結果、(3)では、うどんを食べてから30分後の血糖値の上昇を抑制する可能性があることが判明した。

 検証に協力したオリーブ高松メディカルクリニック(高松市)の福井敏樹院長は「栄養の観点からも、ほとんどが炭水化物のうどんだけを食べるより、食物繊維やタンパク質を含む大豆を一緒に食べることが望ましい」と指摘する。

 プロジェクトに参加する「はなまるうどん田町店」(高松市)では、野菜や蒸し鶏を使った定番メニュー「コクうまサラダうどん」を注文すると、大豆を無料でトッピングできる。はなまる(東京)の広報担当者は「健康のためにも、うどんとともにタンパク質や野菜、食物繊維を取ってもらえたら」としている。

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