書評

『時間は存在しない』カルロ・ロヴェッリ・著冨永星訳

 ■最新の知見で根源的考察展開

 時間はどこでも誰にとっても同じように過ぎ去る過去から未来への流れ-。時間に対するそんな先入観は、すぐに打ち砕かれる。「ホーキングの再来」と評される物理学者である著者が最新の知見を示し、「この世界に根源的な時間はない」という考察を展開していくからだ。

 山の上と平地での時間の進み方の違い、時間と熱との意外な関係…。いくつもの科学的真実を明かしながら、私たちの“時間観”を左右する人間の認知の特性へと論は進む。物理学を扱うが、数式はほとんど出てこない。親しみやすく、根源的な内容に触れられる時間論。(NHK出版、2000円+税)

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