書評

『究極の思考実験 選択を迫られたとき、思考は深まる。』北村良子・著

 ■正解のない問題について議論

 人生は選択の連続だ。ランチは何にしようという些細(ささい)なものから、大事故の際のトリアージなど究極の選択を迫られる日もある。

 本書では人の命をテーマにした「トロッコ問題」など多くの思考実験を取り上げ、ポイントをわかりやすく説明。自分ならどうするか考えることも有意義だが、異なる選択をした人の意見も思考を深めるきっかけになるだろう。

 先日、山口県の小中学校の授業で「トロッコ問題」が扱われたことが賛否を呼んだ。小学生だと少々重い題だったかもしれないが、正解のない問題を議論する時間はなくさないでほしいと願う。(ワニブックス、1200円+税)

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