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熊野古道や高野山…海外から注目される“和歌山” 世界的な旅行ガイドブックに選出も

 熊野古道が「紀伊山地の霊場と参詣道」(和歌山、三重、奈良)として平成16年に世界文化遺産に登録されてから昨年で15周年を迎えた。観光地として近年は海外からも注目されており、和歌山県はさらなるPRを図ろうと、ウオークイベントの開催やグーグルの「ストリートビュー」の活用といったプロモーションに力を入れている。(小笠原僚也)

 熊野古道の大辺路ルートの魅力を体験してもらおうと、昨年12月7日、周辺自治体などが世界遺産登録15周年を記念したウオークイベントを開いた。和歌山県田辺市から同県那智勝浦町までの海沿い約120キロの人気コースで、約50人が参加した。

 「川にアユが泳いでいる」「高すぎることもなく思ったより怖くないね」

 同県上富田町を流れる富田川上にかかる「山王橋」。欄干がなく道幅の狭い橋の上を参加者らは足元を確かめながら慎重に渡った。

 昨年創建1600年を迎えた闘鶏(とうけい)神社や白浜町の温泉街など、大辺路ルートをはじめとした県南部の観光地を巡るイベントは盛況だ。今回参加した同県すさみ町のアルバイトの女性(37)は「近くに住んでいても実際に歩いたのは初めて。身近にこんな古くていいものがあるとは知らなかった」と驚いていた。

 近年、和歌山は熊野古道(大辺路、中辺路ルート)や高野山などが人気を集め、海外からも注目されている。

 平成29年には、世界的な旅行ガイドブック「ロンリープラネット」で、世界の訪れるべき地域のベスト5に国内から唯一、和歌山を中心とする紀伊半島が選出された。米宿泊施設・民宿予約サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」でも「2019年に訪れるべき19の観光地」で国内で唯一、和歌山県が選ばれた。

 県も外国人観光客誘致に向け、熊野古道を紹介する英語のウェブサイトを作成したり、海外メディアの米CNNや英BBCのサイト上に和歌山の魅力をPRする特設ページを開設したりしてきた。

 こうした努力もあり、県を訪れた観光客は平成28年に過去最高の約3487万人を記録。台風や豪雨など自然災害が相次いだ30年も2番目に多い約3462万人を記録した。

 県の取り組みで特にユニークなのが、熊野古道をインターネット上で疑似体験できるグーグルの「ストリートビュー」の活用だ。ストリートビューでは、地図サービス「グーグルマップ」上で360度の迫力あるパノラマ写真が閲覧できる。

 大辺路ルートなどは道幅が狭く、写真の撮影車が通行できないため、当初はストリートビューによる紹介は困難とされた。そこで県は、グーグルの撮影機材を使って自前でストリートビュー用の画像を撮影することを申請。グーグルの許可が下りたため、28年以降、田辺市や県の職員らが360度撮影が可能な専用のカメラを背負い、熊野古道の景色を歩きながら撮影した。現在、大辺路、中辺路両ルートのほとんどはストリートビューで見られる。

 県の担当者は「まずはこんな場所が和歌山にあるのだと知ってもらい、ストリートビューを見た後にでも実際に足を運んでもらえれば」と話している。

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