千葉県市原市の地層を約77万~12万6000年前の地質年代の基準地とし、年代名を「チバニアン」(千葉時代)とすることが17日、学術団体、国際地質科学連合(IUGS)の理事会で正式決定したことを受け、市原市の小出譲治市長と千葉県の森田健作知事が談話を発表した。主な内容は次の通り。
小出市長 まずは、(市原市の地層が)わが国初の国際標準模式地(GSSP)に認定されたことを市民とともに喜びたい。市では、同地層がわが国の地質鉱物として学術的価値が極めて高いとの評価を受け、天然記念物に指定されたのを機に、その保存活用に向けた取り組みを進めてきた。昨年12月15日には、見学者の皆さまに地層などへの理解を深めていただく一助として、仮設ではあるがビジターセンターをオープンしたところだ。
この度、この地層によって地球規模の地質年代区分名称が「チバニアン」に正式決定されたことは、研究者チームの方々の並々ならぬ努力のたまものだ。その功績に感謝申し上げるとともに、現地の環境整備などに尽力いただいた地元田淵町会の方々、本市の取り組みを応援してくださった多くの皆さまにも感謝を申し上げたい。
今後は、世界的にも注目が集まるであろう現地の見学環境整備を一層進めていく。
【森田知事】
今回、認定されたことにより、世界中で使われる地質時代の一つに千葉時代を意味するチバニアンが加わった。その根拠となる地層が本県にあり、観察しやすい場所にあるということは、県民の新たな誇りとなるとともに、千葉の魅力を世界に向けて発信できる絶好の機会ともなり、大変喜ばしく思っている。
申請グループや地元をはじめとする関係者の皆さまのご苦労に敬意を表するとともに、本県の魅力として多くの方々に知っていただき、さまざまな形で活用されることを期待する。