ヘルスケア

中国の日本人学校、全校で春節連休後も授業見合わせ

 新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受け、中国にある全ての日本人学校で、春節(旧正月)の大型連休後も授業再開を見合わせる方向で調整していることが28日、文部科学省への取材で分かった。肺炎が発生した湖北省武漢から最も近い杭州日本人学校でも数百キロ以上離れているが、収束時期が見通せない中、慎重な対応を取らざるを得ない状況だ。

 文科省によると、中国の日本人学校は北京や香港など10都市にあり、現在、春節で連休中。このうち小中高校生計約2450人と文科省派遣の教職員計72人が在籍する上海日本人学校では、既に授業再開日を当初予定の2月3日から同17日に延期することを決定しているが、他の日本人学校も地元行政当局の通知などを受け、授業再開を遅らせる方針。学校ごとに具体的な再開日を検討しているという。

 文科省は各校と連絡を取り合うなど情報収集を進めており、「現時点で感染した子供がいるとの情報はない」としている。日本国内では1月24日に全国の学校に対し、手洗いやうがいなど通常の感染症対策を徹底するよう注意喚起をしている。

 萩生田光一文科相は28日の閣議後会見で「引き続き情報収集に万全を期し、状況に変化があった場合には迅速かつ柔軟に対応できる態勢を整えるなど、緊急事態に遺漏のないよう取り組んでいく」と述べた。

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