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ベルリン映画祭 大震災の遺児描く「風の電話」に特別表彰

 第70回ベルリン国際映画祭で2月28日(日本時間29日)、東日本大震災で家族を亡くした少女が主人公の「風の電話」が、主に10代の若者向け作品が対象の「ジェネレーション14プラス」部門で次点に当たる国際審査員の特別表彰を受けた。

 授賞式には脚本を手掛けた狗飼恭子さんが登壇し、諏訪敦彦監督のコメントを代読。「この日本のささやかな祈りを受け止めてくださった審査員の皆さんに感謝します。(主人公の)ハルと共に旅をしてくれたベルリンの人たち、世界中の傷ついた若者たちに、感謝とともにこの賞をお送りしたい」と語ると、会場は大きな拍手に包まれた。

 受賞作は、震災の犠牲者と遺族の気持ちをつなぐ場として岩手県大槌町に設置された電話ボックスがモチーフ。震災で家族を失った高校生のハル(モトーラ世理奈さん)が、身を寄せていた広島から故郷の大槌町を目指す旅を通じて生きる力を取り戻す姿を描いた。(共同)

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