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入館者数は右肩上がり…「コナンの聖地」の行方 ファン必見の中身も

 国内外で人気の漫画「名探偵コナン」の原画などを展示する鳥取県北栄(ほくえい)町の「青山剛昌ふるさと館」。コナン人気ととともに入館者数が右肩上がりに増え、手狭になっていることを受け、今後のあり方が検討されてきたが、ついに方向性が見えてきたようだ。検討委員会は、広大な町有地への新築移転を求める提言書を町に提出。提言書を受け取った松本昭夫町長は「前向きに検討する」と話した。ただ、検討委が提言した「あり方」は、単に“場所”にとどまらなかった。

 ついに20万人超え

 名探偵コナンの作者、青山剛昌氏は北栄町出身。同館は、「名探偵コナンに会える町」を掲げる町が平成19年3月に大栄歴史文化学習館を改修し、開館した。コナンを中心に原画・原稿やイラスト、オブジェなどを展示し、国内外のファンから「コナンの聖地」として人気が高い。

 19年度に約7万8千人だった入館者は30年度に約16万1千人を記録。今年度は2月に初めて20万人を突破し、過去最高を更新し続けている。大型連休時は1日に約4千人が訪れ、入館までに約2時間を要した。

 施設は鉄筋コンクリート2階建てで延べ床面積約890平方メートル。多くの来館を想定した構造ではないため、イベントを開催するスペースがなく、所蔵品の保管場所も不足している。

 そのため、地元の8団体が30年2月、新築移転を求める請願書を町議会に提出。請願の採択を受け、町は昨年6月、有識者らによる「あり方検討委員会」を設置した。5回の審議を開く一方、兵庫県宝塚市立手塚治虫記念館などを視察し、入館者や町民にアンケートも行った。

 敷地面積は約4倍に

 こうした経緯でまとめられた検討委の提言書。新築移転先として挙げたのは、現在地から約700メートル南の町有地「出会いの広場」(県運転免許試験場跡地)だ。

 同広場は「コナン駅」の愛称で親しまれるJR由良駅から、現在の「青山剛昌ふるさと館」周辺まで続く約1・5キロの「コナン通り」のほぼ中間地点に位置。現在地の約4倍の広さがあり、複合施設「コナンの家 米花(べいか)商店街」が整備され、南側にはコナンのブロンズ像が設置された「コナン大橋」もある。

 検討委は移転により、周辺の観光施設との相乗効果を発揮できると期待している。

 内容も充実?

 一方、提言書は場所だけでなく、新しい施設の方向性も示した。

 青山作品の世界に入り込めるような体験型アトラクションの充実▽アニメや映画を上映するシアタールームの整備▽イベントが開催できるワークショップスペースの確保▽青山作品に関連したメニューを提供するカフェ・レストランの整備-などを提案しており、実現すればファンにはたまらない内容だ。エレベーターの整備や専門知識のある学芸員の配置も求めている。

 検討委の蓑豊(みの・ゆたか)会長(兵庫県立美術館館長)は「世界的な漫画をこの町から発信し、施設を中心に町が発展してほしい。ここで育った子供が夢や誇りを持てる施設になれば」と期待する。

 今後の具体的なスケジュールは未定だが、松本町長は「財政面が課題だが、議会や町民の意見を聞きながら前向きに検討したい。現在の施設はバリアフリーなどに課題があり、できるだけ早く結論を出したい」と話した。

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