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世界的に禁止されつつある電子たばこ そのワケは健康リスクよりもたばこ税か (1/2ページ)

 電子たばこ規制の波

 電子たばこ規制の波が世界中へ押し寄せている。アメリカのトランプ大統領が大統領選を意識した全面販売禁止案を打ち出したことも報じられた(後に延期)。インドは昨年9月から販売禁止へ踏み切っている。すでに禁止しているタイでは、外国人が私物として持ち込んでも高額罰金となるなど、販売禁止国は増え続けている。

 アメリカが電子たばこを禁止する理由として挙げているのは健康リスクだ。特に未成年の健康被害が社会問題となっており、電子たばこが原因と見られる死亡例も出ている背景がある。

 アメリカとインドが電子たばこ禁止を表明した当初は、対中国政策の一環ではないという見方もあった。というのは、電子たばこの原型は、1965年にアメリカ人が発明したものだが、現在、世界で流通する電子たばこと呼ばれるものは、2003年に中国人が実用化、特許を取得したものだからだ。そのため、多くの喫煙具や気化させて煙にするリキッド(液体)やフレーバー(香料)の多くが中国で生産されている。そのため、電子たばこは中国へ莫大な利益をもたらしているから、中国の利権を断つために禁止を打ち出したという見立てもあったのだ。

 しかし、その発明国である中国でも昨年11月1日からオンラインでの販売が全面禁止された。実店舗では販売が継続されているものの、中国の電子たばこ愛好者の多くが若年層なので、若者をターゲットにした販売規制であり、今後、実店舗での販売も禁止になるかもしれない。

 日本語の名称が誤解を生む? 日本の現状

 電子たばこはゲーム感覚で楽しめるため、その自由度の高さゆえに健康被害をもたらしていると語るのは、自身もニコチン入りのリキッドを個人輸入して電子たばこを楽しむO氏。O氏は、日本、中国、マレーシアを拠点にビジネスを展開している。

 実は、電子たばこという日本語の名称が誤解を生むとの指摘もある。日本は薬機法(旧薬事法)で、ニコチン入りの電子たばこが禁止されているからだ。現在、家電量販店やコンビニエンスストアで販売されているものは、ニコチンゼロの電子たばこで、タバコ葉も含まれないものをたばこと呼んでいるのが日本の現状なのだ。

 電子たばこは世界的には「VAPE(ベイプ)」とも呼ばれ、日本で売られている電子たばこには、大きく分けて2種類ある。1つは、カートリッジタイプで、見た目は、紙巻たばこに近いもので、カートリッジを丸ごと交換するタイプなので、スリムでメンテナンスも楽なのが特徴だ。もう1つは、大型バッテリーを搭載し、リキッドを入れるタンクを備えたタイプで、小型のものは葉巻くらいの太さがあり、大きなものは初期の携帯電話くらいあるものだ。リキッドを自分で補充しながら吸引できる。

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