新型コロナウイルス感染拡大の影響でキャンセルが相次ぎ観光客の減少が続く中、栃木県旅館ホテル生活衛生同業組合は、加盟施設の日帰り温泉入浴を500円(小学生以下300円)で提供するキャンペーン「栃木の温泉で、元気に健康!湯めぐりプロジェクト」を展開している。不安な日々が続く中、同組合は「体と心を癒やしてほしい」と呼びかけている。
同組合が県内の293加盟施設を対象に実施したアンケートによると、回答のあった施設だけで、1月24日~5月17日の宿泊予約キャンセルは7万6928泊、金額は9億6492万円分に上っているという。
1000円前後の施設が多い県内の日帰り温泉入浴が一律500円(小学生以下300円)で楽しめる。組合全体で協力して危機を乗り切ろうと那須や塩原地区をはじめ鬼怒川や日光地区の旅館、ホテルなど約30施設が参加。組合として県内全域で取り組むキャンペーンは初めてという。
キャンペーンは30日まで。入浴の際に、会員制交流サイト(SNS)のフェイスブック、インスタグラムで「栃木県旅館ホテル若旦那の会」のページを「いいね」または「フォロー」して提示する。参加施設も両SNSで確認できる。
同組合青年部理事で那須町の旅館「山水閣」の片岡孝夫社長は「栃木は約600カ所の源泉があり、湧出量も多く泉質も豊富で関東屈指の温泉大国。温泉で疲れた体と心を癒してほしい」と話している。(伊沢利幸)