クルマ三昧

デミオやアクセラが消えた? マツダ、車名を統一化したブランド戦略の行方 (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 デミオはマツダ2、アクセラはマツダ3に

 マツダ2が走る姿を見て、迷わず車名を言い当てられる人は少ないのではないだろうか。マツダのモデルはデザインテイストが共通しており、目の前をかすめるように駆け抜けただけでは、それぞれの個性の違いが迫ってこない。脳裏に刻まれる残像が似ているからだ。

 そもそも、マツダ2の名が浸透していないような気がする。マツダのコンパクトモデルの代名詞は「デミオ」であろう。遡れば「ファミリア」になる。それぞれは愛らしいネーミングで一世を風靡した。それが「マツダ2」と改名しつつ、まだ時が経っていない。デミオがマツダ2になり、アクセラがマツダ3になり、アテンザがマツダ6になった。クロスオーバー系は、全車に「CX」を名乗ることになり、小さい順からCX-3、CX-30、CX-5、CX-8へとサイズが拡大にするにつれて数字も大きくなる。浸透するまでには時間が必要だろう。

 ただし例外がある。「日本でのみ」という注釈付きだが、ロードスターは海外でのネーミングである「MX-5 Miata(ミアータ)」にはならず、そのままロードスターを引き継ぐ。ロードスターはその名が浸透しすぎていることもあり、改名は見送られた。これからもロードスターはロードスターと呼ばれることになる。これによって、軽自動車や商用車を除くマツダの乗用車の車名はすべて、数字とアルファベットの組み合せになった。

「デミオに乗りたい」から「マツダに乗りたい」へ

 なぜマツダは、車名を改めることにしたのか…。その理由は、プレミアムブランドへの挑戦である。マツダブランドの浸透である。それぞれ独立していた車名を統一化によって、個々ではなく塊としてイメージを押し進めようという戦略なのだ。

 世界の主要プレミアムブランドは、同様の思索を貫いていることが分かる。例えばBMWはほとんどのモデルを数字とアルファベットで表わす。記号性を与えることでブランド統一に成功した好例だ。ブランド巧者のレクサスも同様でIS、ES、LSとセダン系を「S」の記号で統一して成功した。アウディも同様である。それぞれの車名を浸透させるのではなく、ブランドを確立させるためにはこれは都合がいい。「デミオに乗りたい」ではなく「マツダに乗りたい」なのである。

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