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コロナ禍の芸術文化を守るため官民は何ができるか 欧州との大きな違い (2/2ページ)

 中世以降の欧州では、王侯貴族の権力を象徴する場としてオペラなどの宮廷芸術が花開いた。19世紀前半に勃興した市民階級も、自らの文化を形成する場を得ている。藤井教授は、「欧州では芸術文化には公権力と市民の支援・理解が必要で、公共の財産として共有し、守り支えるという考えが官民ともに根付いている」と話す。主に民間企業に活動を支えられてきた日本の文化・芸術と、大きく違う点だ。

 文化庁は支援のあり方を、自粛要請期▽再開期▽反転攻勢期-に分類し、61億円規模の支援事業を補正予算案に計上した。また、東京都の補正予算案では、活動を自粛しているプロのアーティスト支援として、インターネット上で発表する作品を公募し、採択されれば1つの作品につき最大で100万円の出演料を支給する事業に5億円が計上された。

 民間の支援も広がる中、藤井教授は「東日本大震災の経験と教訓を生かし、長期的な対策を講じる必要がある」と言及。新型コロナウイルスの感染被害は芸術文化活動の盛んな都市部で顕著なこと、事態の収束後も経済活動の縮小により、観客となる消費者側の財布のひもが固くなると考えられることから、「使い方が厳しく限定される補助金のあり方を再考するなど、行政には柔軟な対応が求められる」と話している。

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