結局、男性が入院できたのは都心から離れた八王子市内の病院で、診療所の原田医師が自宅を訪れてから約9時間が経過していたという。幸い快方に向かっているが、原田医師は「たらい回しはやむを得ない部分もあるが、患者にすれば非常な恐怖だ」と訴える。
蔵前協立診療所では、感染者と他の患者らとの接触を防ぐゾーニング(区分け)を徹底し発熱患者を診察。患者の中には多くの医療機関に診察を断られ「やっと診てもらえた」と涙を流す人も。原田医師は「普段の生活や背景を知らず救急搬送された肺炎患者を診る中規模病院は負担が大きくなっている。患者をよく知る町医者がまず診察する状況にしないといけない」と話した。