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新型コロナ誤情報 検証に追われる専門組織

 「第5世代(5G)移動通信システムでウイルスが拡散」「お湯で殺菌される」-。新型コロナウイルスの感染拡大とともに世界に伝染する偽情報。市民生活に深刻な影響を与えかねない情報もあるだけに、各国のメディアや専門組織が「ファクトチェック(事実検証)」に追われている。

 中国で新型肺炎の流行が確認された1月下旬、米拠点の国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)は、新型コロナに関する疑わしい情報の検証への協力を各国組織に要請。70カ国以上、40以上の言語による検証記事をデータベース化して共有する仕組みを立ち上げた。3500件超の検証記事には「誤り」「誤解を招く」の判定がずらりと並ぶ。

 1~3月で検証件数が900%増となった組織も。IFCNのクリスティーナ・タルダギラ氏は、偽情報拡大の背景には新型コロナに関するデータ不足があると指摘する。「身近な人を守りたい」との思いから根拠不明の治療法などにすがる傾向も影響している。

 状況や専門家の意見も変わるため「『何が真実か』の見極めが困難なケースも多い」という。

 日本でもNPO法人「ファクトチェック・イニシアティブ」(FIJ)が2月、メディアによる新型コロナ関連の検証記事を集約した特設サイトを開いた。ネット上の疑わしい情報を集めたデータベースも運営しているが、新型コロナ関連だけでも約600件。次々と浮上する疑義情報に検証が追いつかない状況だ。一般からの情報提供も急増しており、楊井人文事務局長は「日本も海外のように専門記者を置いて真偽検証に臨むべきだ」としている。

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