書評

『時をかける台湾Y字路 記憶のワンダーランドへようこそ』

 □栖来ひかり・著

 ■探し求めた「素顔」浮き彫りに

 美術家の横尾忠則さんは、いくつもの作品のモチーフにしたY字路の魅力を「思案したり迷ったり、人生の岐路に置き換える人もいる」と話す。ふと立ち止まりたくなる。どこか懐かしい。そんな光景は台湾にも広がっていた。台湾は昭和20年まで50年間、日本の統治下にあった。台北に暮らす著者は、かつての用水路、鉄道などの痕跡が、Y字路となって街に溶け込んでいたと気づいた。

 時空を超えて、台湾のY字路が語りかけるものは何か。探し求めた約50カ所のY字路の素顔を、軽やかな文章やモノクロの写真、イラストで浮き彫りにしている。(ヘウレーカ、1700円+税)

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