小池百合子東京都知事は5日、都立施設で新型コロナウイルスの複数の感染者が確認されるなど感染拡大の恐れが出た場合、同じ日時の施設利用者のスマートフォンに一斉通知するシステムを12日から導入すると発表した。感染の疑いのある利用者へ迅速に知らせ、新型コロナの相談窓口に連絡するなどの対応をとってもらうことで、感染拡大を抑止する狙いがある。
12日の開始時に対象となるのは、都立の文化施設やスポーツ施設、図書館など27施設。新たにアプリをダウンロードする必要はなく、施設入口などに掲示されたQRコードをスマートフォンで読み込むことで、メールか通信アプリ「LINE(ライン)」で通知を受けられるようになる。
都は今月1日に休業要請緩和に関する「ロードマップ」(行程表)の第2段階に移行したことに伴い、展示施設や屋内運動施設などの都立施設を再開している。小池氏は「このサービスを活用してもらうことで、市中感染リスクの低減や早期の相談につなげていきたい」と力を込めた。
都は順次、対象施設を拡大していく方針で、民間施設での活用も検討していくという。