教育・子育て

プールにおける新型コロナ感染の危険性 懸念される場所はどこか

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 《娘がスイミングを習っています。水中で新型コロナウイルスに感染する可能性は高いのでしょうか?》

 奈良市の女性読者(49)からこんなお便りが寄せられた。各自治体で休業要請が段階的に解除される中、屋内プールも活動再開の動きが進んでいる。どんな点に注意すべきか。

 「プール水による新型コロナウイルス感染は限りなくゼロに近い」。こう話すのは、水質問題に詳しいプール水質管理コンサルタントの関秀行氏だ。

 一般的にインフルエンザウイルスなどは水に弱く、プールなど湿度50%以上の環境下では不活化する傾向にあり、新型コロナも同様とみられている。スポーツ庁も5月、水泳授業に関しての通達で「プール水の遊離残留塩素濃度が適切に管理されている場合においては、水中感染のリスクは低いと指摘されている」としている。

 こうした中で、懸念されるのが、更衣室やトイレ、送迎バスでの感染だ。これらの場所は狭い空間に多くの人が集まるいわゆる「3密」の状態が想定され、新型コロナは便から感染するケースもあるといわれる。帝京大の高橋謙造教授(公衆衛生学)は、「唾液や鼻水などの体液が付いた手で更衣室のロッカーに触れれば、接触感染が起こりうる」とする。

 スイミングスクールを含むフィットネス業界は、感染防止のガイドラインとして、可能な限りコースを間引いて利用者の前後の距離は2メートル以上とる▽更衣室は人数制限を行う▽塩素濃度の適正な管理-を示している。

 すでに営業を再開したスイミングスクールでも感染防止策を講じる。関西を中心にスイミングスクールを運営するエヌ・エス・アイ(大阪市)では、各プール施設の入り口に消毒液を設置したほか、受付にはパーテーションを設置し、職員はマスク姿で対応にあたる。

 更衣室やトイレについては、1時間おきに職員が清掃・消毒し、利用者には事前の検温のほか、水着に着替えてから来ることも呼びかける。担当者は「感染を防ぐためにできることをきちんとやる」と説明する。

 一方で、自粛が長引き、利用者の体力の低下も懸念される。高橋氏は「利用する施設にウイルスが付着しているかもしれないと考え、こまめに手洗いや消毒を行うことが大切だ」と話している。(入沢亮輔)

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