ヘルスケア

体育館エアコン設置率3%、夏場の学校活動で熱中症リスク (1/2ページ)

 各地で夏日となる日が増える中、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言解除を受けて再開した学校現場では学習の遅れを取り戻す動きが本格化する。感染予防策として児童生徒らにはマスクの常時着用が推奨されるが、高温多湿下では熱中症のリスクが高まる。夏休みを授業に充てるケースも多いため、エアコン設置など学習環境の改善も必要で、感染予防と暑さ対策の両立が課題となっている。

8月は猛暑予想

 「これから気温も上がるので、熱中症などの二次的な被害が起きないように、有効性を現場で確認しながら対応してもらいたい」

 萩生田光一文部科学相は2日、閣議後会見でこう述べた。文科省は児童生徒らにマスクの常時着用を求めているが、一部でフェースシールドと併用するケースがあり、息苦しさを助長する「過剰対応」との声が上がっていたためだ。

 5月25日に学校を再開した福岡県粕屋町では6つの町立小中学校でフェースシールドを併用させていたが、保護者の反対や熱中症に対する配慮などから、今月以降は併用を各校の判断に委ねた。わずか1週間での方針転換は、学校現場でも感染予防と暑さ対策の両立について、試行錯誤の状況にあることを物語る。

体育はマスク不要

 気象庁によると、8月の気温は東日本と西日本で平年よりも高まることが予想される。北日本や沖縄でも平年並み以上となる可能性があるという。

 本来なら多くが夏休みは7月下旬からだが、授業時間確保のために8月にずれこむ学校も多い。首都圏の公立小で低学年を受け持つ女性教諭は「異例の状況で不安。体調不良を言葉にできない子供もいるので、これまで以上に注意を払いたい」と危機感を募らせた。

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