ふるさと富士

米塚 カルデラのシンボル「阿蘇のえくぼ」

 周囲約128キロにわたる世界有数の阿蘇カルデラは新緑がまぶしい季節を迎えた。その火山景観の中で円錐(えんすい)形の山がひときわ存在感を放っている。

 米塚(熊本県阿蘇市)は軽石に似た火山噴火物が花火のように飛散してできた小さな単成火山。麓からの高さは約80メートル(標高954メートル)、底面の直径は約380メートルで山頂には直径80メートルほどの火口がある。

 神様が大きな手で山頂部から米をすくったという神話に由来し名付けられた。お椀(わん)を伏せたような山容から、旅行者らに「阿蘇富士」と人気だが、地元では愛着を込めて「阿蘇のえくぼ」とも呼ばれる。

 阿蘇くじゅう国立公園管理事務所の藤田幸代さんは「昔から地域の子供たちは米塚で遊び、育ってきました」と話す。地元の小学生は遠足で米塚に登り、草そりをするのが恒例行事だったという。しかし、平成13年に行われた植生調査で裸地化が進んでいることが判明し、現在は地形と植生保護のために立ち入り禁止となっている。

 カルデラのシンボルは遠くから眺める風景に変わったが、初夏の緑に加え、春は山焼きの黒、秋はススキの茶、冬には雪化粧の白で阿蘇の四季を彩っている。(写真報道局 桐山弘太)

 掲載写真を実費でお分けします。産経ビジュアル03・3275・8775(平日の午前11時~午後6時)。

 動画は「YouTube」産経新聞チャンネルでご覧になれます。

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