決断疲れを減らし、小さな幸せを実感する
私がお片づけ作業に伺うお家は総じてモノが多いのですが、モノが多い原因の一つとして、皆さん非常に多趣味でいらっしゃいます。「時間ができたら油絵を描きたい」「陶芸をやりたい」「スキーや釣りにも行くかもしれない」。やりたい夢があるのは非常に良いことだと思うのですが、あれもこれもやりたいけど何一つ行動に移していない、という状況は本人にとってもストレスになります。
私が知っているミニマリストの人たちは、毎日小さな“今日やりたいこと”を掲げ、それを確実に実行する、を繰り返している方が多い、という印象です。周りから見ると、同じルーティンで飽きそう、と思われるかもしれません。実際、私も同じルーティンをベースに日々過ごしていますが、「いつかやりたいけれど今日もやれない」という状況よりも、「ちょっとしたことだけど、やりたいことを今日もやることができた」という結果が“とても良い一日だった”という幸福感に繋がっているように感じます。また、ルーティンが多いことで、どうでもいい選択が少なくて済んでいます。
“決断疲れ”という言葉がありますが、ルーティンを決めておき決断回数を減らすことで、脳へのストレスも軽減できるように感じます。ぜひ、毎日の暮らしの中でルーティンにできるものを探してみてはいかがでしょうか?
【デキる男は住まいから】は株式会社ミニマライフ代表取締役で、ライフオーガナイザーの香村薫さんが、トヨタ自動車のグループ会社で学んだメソッドを家事に応用し、ビジネスパーソンが今すぐ実践できる「家事シェア」のノウハウなどを伝授するコラムです。更新は原則隔週月曜日。アーカイブはこちら