デキる男は住まいから

今こそモノを持たない生活を シンプルに生きる「ミニマリスト」という選択 (2/2ページ)

香村薫
香村薫

 決断疲れを減らし、小さな幸せを実感する

 私がお片づけ作業に伺うお家は総じてモノが多いのですが、モノが多い原因の一つとして、皆さん非常に多趣味でいらっしゃいます。「時間ができたら油絵を描きたい」「陶芸をやりたい」「スキーや釣りにも行くかもしれない」。やりたい夢があるのは非常に良いことだと思うのですが、あれもこれもやりたいけど何一つ行動に移していない、という状況は本人にとってもストレスになります。

 私が知っているミニマリストの人たちは、毎日小さな“今日やりたいこと”を掲げ、それを確実に実行する、を繰り返している方が多い、という印象です。周りから見ると、同じルーティンで飽きそう、と思われるかもしれません。実際、私も同じルーティンをベースに日々過ごしていますが、「いつかやりたいけれど今日もやれない」という状況よりも、「ちょっとしたことだけど、やりたいことを今日もやることができた」という結果が“とても良い一日だった”という幸福感に繋がっているように感じます。また、ルーティンが多いことで、どうでもいい選択が少なくて済んでいます。

 “決断疲れ”という言葉がありますが、ルーティンを決めておき決断回数を減らすことで、脳へのストレスも軽減できるように感じます。ぜひ、毎日の暮らしの中でルーティンにできるものを探してみてはいかがでしょうか?

香村薫(こうむら・かおる)
香村薫(こうむら・かおる) 片づけの専門家
ライフオーガナイザー
大学卒業後、トヨタグループ会社に入社。そこで学んだトヨタメソッドを家事に応用した「トヨタ式おうち片づけ」を提案。片づけサポート業務「ミニマライフ」を起業。全国での講演活動、個人宅での片づけサポートを行う。著書に「トヨタ式おうち片づけ」「トヨタ式超ラク家事」(ともに実務教育出版)「トヨタ式家事シェア」(主婦の友社)がある。NHKをはじめTVや新聞・雑誌などメディア出演多数。

【デキる男は住まいから】は株式会社ミニマライフ代表取締役で、ライフオーガナイザーの香村薫さんが、トヨタ自動車のグループ会社で学んだメソッドを家事に応用し、ビジネスパーソンが今すぐ実践できる「家事シェア」のノウハウなどを伝授するコラムです。更新は原則隔週月曜日。アーカイブはこちら

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