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埼玉県のふるさと納税額が過去最高 1位秩父市は「イチローズモルト」が人気

 埼玉県内の自治体が令和元年度に受け入れた「ふるさと納税」の寄付額は約31億600万円(前年度比約31%増)で、過去最高を更新したことが11日、総務省のまとめで分かった。「ご当地ブランド」の返礼品が人気を集めたほか、昨年10月の台風19号による被害などを背景に災害復興支援を目的とする寄付も増えた。

 受け入れ額が最高だった自治体は秩父市で、約5億2千万円(同約36%増)だった。世界的に評価の高い同市発のウイスキー「イチローズモルト」などの返礼品が寄付額を押し上げた。2位は深谷市の約4億3千万円(同約55%増)で、市内に製造工場があるゴルフ用ナビゲーター「ショットナビ」などの返礼品が人気を集めた。

 昨年秋の台風19号で甚大な浸水被害に見舞われた東松山市には、前年度の4倍を超える約2100万円が集まった。このうち約1360万円は返礼品を伴わない復興支援目的だった。

 受け入れ額が増えた背景には、昨年6月に返礼品を「寄付額の30%以下の地場産品」に限定する新制度に移行し、過度な返礼品競争がなくなり寄付先が分散したこともあるとみられる。

 ふるさと納税で寄付をした人は翌年度、居住する自治体に納める住民税が減税される。埼玉県の今年度分の減収額は、前年度より約3%多い約184億2500万円となるが、県関係者は「都市部から地方にお金を移すのが制度のコンセプトだ」と冷静に受け止めている。

(中村智隆)

【ふるさと納税】

応援したい自治体に寄付すると、上限額を超えなければ自己負担の2千円を除いた額が住民税などから差し引かれる。都市部に偏る財源を地方に移す狙いで平成20年に始まった。高価な返礼品を呼び水とした自治体間の寄付獲得競争が過熱し、昨年6月に返礼品の基準を守る自治体だけが参加できる新制度に移行。大阪府泉佐野市など4市町が新制度から除外されたが、最高裁判決で泉佐野市の除外決定が取り消されたことを受け今年7月に復帰した。

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