ヘルスケア

レムデシビルに死亡率改善の効果見られず WHOが暫定結果を発表

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO・本部ジュネーブ)は16日までに、新型コロナウイルス感染症の治療薬として日本で特例承認されている抗ウイルス薬「レムデシビル」について、死亡率を改善する効果がほとんど見られなかったなどとする暫定結果を発表した。同薬は新型コロナに感染したトランプ米大統領にも投与された。

 WHOは、レムデシビルのほか、抗マラリア薬ヒドロキシクロロキン、抗エイズウイルス(HIV)薬ロピナビル・リトナビル、抗ウイルス作用を持つタンパク質インターフェロンの臨床試験(治験)を実施。

 臨床試験は30カ国の病院405カ所で行われ、レムデシビルは約2800人の患者に投与された。

 WHOは臨床試験の結果を踏まえて、レムデシビルを含めた4種類の薬について、死亡率改善や入院期間短縮に「ほとんど効果がないか、もしくは全くない」とした。WHOは今後、予防目的や、入院にまで至らない患者への投与で効果があるかどうか判断する別の臨床試験を実施する可能性がある。

 レムデシビルは、米製薬会社ギリアド・サイエンシズが開発した抗ウイルス薬で、ウイルスの増殖を抑える機能があるとされる。新型コロナへの効果が期待され、米食品医薬品局(FDA)が今年5月、症状の重い患者への緊急使用を許可。同月に日本の厚生労働省も新型コロナの国内初の治療薬として特例承認していた。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus