クルマ三昧

群雄割拠の“ドル箱”コンパクトSUV市場 トヨタの牙城は崩せるのか (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 いま最も熱い販売バトルが繰り広げられている激戦区。それが全長4メートルをわずかに超えるコンパクトSUVクラスであろう。大きさに多少の差はあるにせよ、日産キックスをはじめ、ホンダのヴェゼルやトヨタ・レクサスUXなど、このカテゴリーが“ドル箱”とみた各メーカーがこぞって主力車種を投入。群雄割拠の様相を呈している。いわば大衆SUVクラスともいえるこのカテゴリーは圧倒的な販売台数を稼ぐことができ、企業としての存続をかけた世界なのだ。

小型セダンの座を奪い国民車の主流に

 そもそもコンパクトSUVは、かつて趣味性の良い亜流だったように思う。発祥は三菱・パジェロだったとする説が有力だが、つまり、クロスカントリーモデルを都会で転がすことがオシャレとされた。それがいつしか、SUV、つまりスポーツ・ユーティリティ・ビークルという名で浸透。決して4WDでなくとも、クロスカントリー性能が秀でていなくとも、アクティブな雰囲気があればそれでよしとされた。

 最近では、アクティブな雰囲気すら求められる要素ではなく、クロスカントリー色を極力抑えたアーバンSUVもジャンルとして成立。もはや、ちょっと背が高く荷室に余裕があればSUVと呼ばれる。かつて国民車の主流だった小型セダンの座を完全に奪ってみせたのである。

 そんなコンパクトSUVは、各メーカーの“ドル箱”であり、それが証拠にコンパクトSUVを持たぬメーカーは少ない。国内だけではなく、欧米のメーカーも積極的にコンパクトSUVをリリースしている。群雄割拠の覇権争いが激しい。

 そんな中、国内市場を振り返ってみればトヨタの一人勝ちである。8月の登録車販売ランキングを調べてみると、それはあきらかになる。1位はトヨタ・ヤリスだが、2位もトヨタのライズが食い込んでいる。9371台も販売しているのだから大成功だと言っていいだろう。3位もトヨタのカローラで、4位になってようやくホンダ・フィットが並ぶ。驚くべきはトヨタ・アルファードである。5位に躍進しているばかりか、決して低価格ではないのに安価なフィットに55台と迫る7103台も販売しているのである。続いて6位には「都会派SUV」を標榜するトヨタ・ハリアーがランクイン。トヨタ・ルーミーも7位と健闘した。

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