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万骨眠る密林に思う 西表島(沖縄県竹富町) (2/2ページ)

 現在、「宇多良炭坑」跡地には木道が設置され、死者を追悼する碑も建立されている。木道から見える遺構は、石炭用トロッコのレール支柱が数本。木々にのみ込まれつつあるが、形をとどめている。

 イリオモテヤマネコも暮らす島の豊かな自然が“緑の監獄”であった史実に、慄(りつ)然(ぜん)とするほかない。過酷な歴史の記憶は薄れゆき、フリージャーナリストの三木健氏が20年かけて調べた5冊の著書が貴重な記録となっている。地元の「浦内川観光」代表、平良彰健氏は「三木さんの調査に協力してきた。地元の史実を後世へ伝えなくては」と語る。

 密林に眠る万骨は、今も声なき叫びをあげている。

 ■アクセス 沖縄・石垣島の石垣港から高速船で35分~60分(到着の港による)

 ■プロフィル 小林希(こばやし・のぞみ)昭和57年生まれ、東京都出身。元編集者。出版社を退社し、世界放浪の旅へ。1年後に帰国して、『恋する旅女、世界をゆく-29歳、会社を辞めて旅に出た』(幻冬舎文庫)で作家に転身。主に旅、島、猫をテーマに執筆およびフォトグラファーとして活動している。これまで世界60カ国、日本の離島は100島をめぐった。令和元年、日本旅客船協会の船旅アンバサダーに就任。新著は『今こそもっと自由に、気軽に行きたい! 海外テーマ旅』(幻冬舎)。

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