終電が30分程度早まる路線も
では具体的にどの程度、終電が早まるのか見ていきたい。JR東日本については、10月21日に線区ごとの具体的な繰り上げ時分が発表されている。山手線外回りで最大19分程度、内回りで最大20分程度、京浜東北線南行で最大33分程度、北行で最大23分程度など、東京駅を中心に半径100km圏内の17の線区で終電を繰り上げるほか、5つの線区で初電の繰り下げを行うとした。
特に影響が大きそうなのが中央線快速で、現在の最終電車である東京駅午前0時35分発の武蔵小金井行きが30分程度繰り上がるほか、国分寺~高尾の各駅についても終電が約30分繰り上がる。また宇都宮線、高崎線については最終電車の運転区間が縮小され、宇都宮線の自治医大~宇都宮間は24分程度、高崎線の深谷~高崎間は21分程度繰り上げになるので、遠距離通勤者は要注意だ。
小田急電鉄小田原線では現在、新宿駅を午後11時42分に出発する小田原行きの最終電車から午前0時38分発相模大野行きの最終電車までを20分程度繰り上げるとともに、午前0時30分発向ヶ丘遊園行きと午前0時53分発経堂行き最終電車を10分程度繰り上げる。このほか、江ノ島線で10分程度、多摩線で20分程度の終電繰り上げが行われる。また4時台を中心に各線区の一部区間で初電を10~15分程度繰り下げる。
西武鉄道は山口線、多摩川線を除く主要路線で終電を概ね20~30分程度繰り上げる。池袋線では現在、池袋駅を午前0時9分に出発する飯能行きが午後11時52分発に、午前0時44分発の小手指行きが午前0時14分に、午前0時45分発の保谷行きが午前0時18分にそれぞれ繰り上がる予定だ(いずれも平日、以下同)。
新宿線でも高田馬場駅を午前0時1分に出発する本川越行きが午後11時46分に、午前0時47分発の新所沢行きが午前0時18分に、午前0時50分発の上石神井行きが午前0時20分発に繰り上がる予定としている。
いずれも詳細は12月から来年1月にかけて発表される予定だ。利用する路線の終電が変更されるのか、春までにしっかりチェックをしておこう。
【鉄道業界インサイド】は鉄道ライターの枝久保達也さんが鉄道業界の歩みや最新ニュース、問題点や将来の展望をビジネス視点から解説するコラムです。更新は原則第4木曜日。アーカイブはこちら